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初歩から学ぶ英語会話

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3. What's your name? : 状況とイントネーション

対等な人間関係の場合、初対面のあいさつでは、こちらが名乗れば相手も名乗ってくるのが普通である。初めて人と会う場面では、“What's your name?”と質問する必要がないのである。

“What's your name? (下降調イントネーション)”と尋ねると、尋ねる側が尋ねられる側よりも優位にあり、威圧的な印象を与えるということを前回に書いた。ところが、この表現のイントネーションを上昇調にすると威圧的な響きを消すことができる。 上昇調のイントネーションには、相手に判断を求めて尋ねる働きの他に、話者の口調をやわらげる効果もあるからである。

したがって、迷子の子どもに対して、“What's your name? (上昇調イントネーション)”と 大人が尋ねることはありうる。尋ねる側と尋ねられる側が大人と子どもという対等でない人間関係であることに変わりはないが、上昇調のイントネーションにすることで、下降調のときの威圧感は消えて、子どもに助けをさしのべようとする優しい大人の気持ちを伝える口調になる。

こうしたイントネーションの聞き分け、使い分けは、英語を母国語とする人は幼いうちから無意識のうちに習得しているものである。ところが、英語を外国語として学ぶ者にとって、こうしたイントネーションの習得は結構、難しいのである。学習の難易度は高いと言えるだろう。

疑問文のイントネーションの基本:
Do you ...? Is he ...? などの疑問文は、通常、上昇調。話者が相手に判断を求めて尋ねているときは、上昇調になるのである。
それに対し、Wh-やHowなどの疑問詞で始まる疑問文は、通常、下降調。話者が相手に求めている情報は、what や how の内容で、相手に何か判断を求めているわけではないので、こういう場合は、下降調になる。

受け付けなどで名前を尋ねる場合、日本語でも「お名前、頂けますか」などと聞くが、これは名乗るかどうかの判断を相手にまかせる尋ね方である。名前を言えと強く迫るのは失礼になるからである。What's your name?という表現のnameのアクセント位置でストンとトーンをさげて下降調のイントネーションで尋ねると、名乗るかどうかの判断を相手にまかせる余地がなく、whatの内容、すなわち相手の名前を強く問いただすことになる。

そこで What's your name? と上昇調のイントネーションにする。そうすれば、名前を尋ねるけれども、名乗るかどうかの判断は相手にまかせますという含みを持たせることができて、口調が和らぐのである。

英語を外国語として教える側に立つと、上記のイントネーションの使い分けとその含蓄するところをいきなり初心者に理解させるのは難しい。また、What's your name? という表現を実際に使う頻度が、そんなに高くないことを考えると、初心者には使う頻度がもっと高い別な表現を教えた方がよいのではないかと思う。

尋ねる名前が人間のものでなければ、この表現を使ってもいっこうにさしつかえない。犬を散歩中の友人に出会ったときに“What's its name?”と犬の名前を聞くのは失礼に当たらない。もしも“What's ___ name?”の構文を教えたいのであれば、人間以外の名前を尋ねるような場面設定にすれば、自然な表現を教えやすくなる。

また、相手の名前を直接尋ねるのでなければ、人の名前であっても “What's ___ name?” と尋ねる場面はある。たとえば、赤ちゃんを連れた人に、”A beautiful baby! What’s his (or her) name?”「かわいい赤ちゃん! お名前は何て言うの?」と褒めると同時に名前を尋ねることがある。赤ちゃんと初対面のときに対等に自己紹介してあいさつするわけにはいかないので、親との会話がこのようになるのである。言葉が人間関係を如実に反映するのを示すよい例である。

なお、“what’s-his-name”“what’s-her-name”は、人の話をしようとして名前を思い出せないときに「あの、何とかという人」という意味で使うし、名前を知っていても思い出したくなかったり言及したくないときは、「例のヤツつ」「例の女」という意味で使う。この使い方に関しては『日向清人の英語ビジネス雑記帳』の「いい加減な英語の話」の中に例文が載っているので、そちらをご参照いただきたい。

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